1月30日(水曜日)、
オーストラリアのリーディングトレーナー、ダレン・ウィーア調教師がバララット競馬場やワーナムブール競馬場に持つ厩舎に、ヴィクトリア州警察による強制捜索が入り、使用が禁止されている電気ショック発生装置3台を押収。ウィーア調教師、助手のジャロッド・マクリーン、厩舎従業員の
タイソン・カーモンドが身柄を拘束され、取り調べを受けるという事件が起きた。
捜索には、競馬統括団体であるレーシング・ヴィクトリアの管理官も同席。電気ショック発生器以外に、コカイン、登録のない小銃なども発見されたと伝えられている。
その日のうちに警察による拘束を解かれた後、31日(木曜日)に3名の聴聞を実施したレーシング・ヴィクトリアは、1日(金曜日)に、この日の夜にムーニーヴァレイ競馬場で行われた開催に出馬登録されていた馬を含めて、週末の競馬にエントリーされていたウィーア厩舎所属馬29頭の出走を停止する決定を下した。
警察当局による捜査が現在も続いている中、レーシング・ヴィクトリアは4日(月曜日)午後2時から改めて3名の聴聞を行い、今後の対応を決めることになっている。
1995年に開業したウィーア師(48歳)は、2015年の
メルボルンCを
プリンスオヴペンザンスで制したのを含めて、ここまでG1を36勝。近年は、
トーセンスターダム、
ブレイブスマッシュといった日本からの移籍馬の受け入れ先となっていた。なお
ブレイブスマッシュはこの事件を受け、クリス・リーズ厩舎に移籍している。
(文:合田直弘)