冬から春にかけての長距離重賞戦線は、
ステイヤーズS、
ダイヤモンドS、
阪神大賞典、
天皇賞(春)という流れ。
ダイヤモンドSはその中で唯一のGIII戦で、なおかつハンデ戦ということで特殊な位置にある。
特殊な距離のハンデ戦ながら、1番人気は過去10年で6勝していて、最近6年に限れば5勝。15番人気の
ケイアイドウソジンが逃げ切った2012年も、2、3着には1・2番人気が入っており、人気馬の信頼感が高いレースである。
1.実力馬が能力を発揮できる
過去10年間で57.5kg以上の斤量を背負った馬が[3-2-0-6]の好成績を収めている。東京の長丁場では「いかに我慢が利くか」を競うようなレースになるので、ハンデを背負って動きが鈍くなることがマイナスには働かないようだ。今年に関しては特に重いハンデを背負う馬はいないが、その軽重に神経質になる必要はない。
2.
万葉S組強し
前走が
万葉Sだった馬は、過去10年で2勝して2着3回。勝つか、負けても0.5秒差以内だった馬に限定すると[2-3-1-15]になる。最近3年間は連続して連対馬を送り出しており、
万葉Sで好勝負してきた馬の信頼性は増している。
3.間隔が開いていると苦戦
前走が前年の11月以前だったという馬の連対は、過去10年で2016年2着の
フェイムゲームだけ。調教だけで仕上げにくい厳寒期のレースで、しかも長距離戦だから、間隔が開いている馬には相応の割引が必要になる。2016年には
菊花賞4着以来の久々だった
タンタアレグリアが1番人気で4着に敗れている。
ユーキャンスマイルは
菊花賞で3着、前走の
万葉Sはスロー逃げに屈した形ながら2着を確保した。スローペースでも折り合いが容易で、コンスタントに34秒台の末脚を駆使できる。現代の長距離戦に
フィットしたステイヤーと言えるだろう。左回りも問題なく、重賞初制覇の好機到来だ。