高知競馬の最終レースに組まれ、メインレースよりも高い売上げを計上しているファイナルレース。通称“キシャセン”とも呼ばれるこのレースの魅力は“一発逆転”と銘打っているように、どの馬が勝つかわからない、まさに珠玉混濁のメンバー構成と、それゆえに生じる好配当にある。現在は、評論家として活躍する“岩手競馬のまゆゆ”こと元騎手の鈴木麻優さんも、その魅力にとりつかれた一人だ。
そもそもファイナルレースが難解なのは、「近走自己条件で好走できていない馬たちが集められ、その子たちが勝つチャンスを与えられたレースで力差が見分けにくいから」なのだという。
それでも2月上旬には立て続けに、その難解なファイナルレースを的中。そこで、ファイナルレース的中の秘訣をうかがうと、次のような答えが返ってきた。
「基本的には、近走に記者選抜レースに出走がない子を選んでいます。記者選抜のレースは一気に相手関係が緩和されるので、一般戦でまったく存在感が出ていない子でも、チャンスがあります。
私も現役時代、高知競馬に短期騎乗でお世話になっていたときに、記者選抜のレースに騎乗したことがありますが、人気のない馬でも、腕のある騎手が乗れば勝ち切れますし、乗り方ひとつで勝てるレースなんだと実感しました。
基本は、自己条件で着順が振るわなくても、終いにしっかり脚を使えている子や先行する脚がある子を見つけて印をつけています。また、騎手の乗り替わりにも注目しています。いきなりトップジョッキーに鞍上変更してきたら、陣営の期待も感じますしね」
自分なりの攻略法を確立した一方で、的中するかしないかはまた別の問題だという。
「コツですか? 無責任な言い方かもしれませんが“運”ですね。それだけ、メンバー構成が混濁していて、展開も読みにくいですし、どの馬にもチャンスがあるレースですから。ほぼほぼは運だと思いますし(笑)、おみくじ感覚で少額でも勝負してみると面白いと思いますよ」
そして最後に、まゆゆ流高知競馬の馬券の楽しみ方を教えてくれた。
「高知競馬の開催は基本土日なので、
中央競馬で負けたときに希望を与え、勝った時は欲を与えてくれます。騎手の方はレースに熱い人が多いですし、みんなで盛り上げていこうという意識が高い競馬場だと思います。見ていてとても迫力がありますし、雨の日などはとことん荒れたりもするので、馬券も面白いです。ぜひ皆さんも、夜さ恋ナイターでもうひと勝負してみませんか?」
鈴木麻優をはじめ、多彩なプロの予想家が高知競馬・ファイナルレースを予想中。この機会にプロたちの結論を見てみませんか?