「
フィリーズレビュー・G2」(10日、阪神)
連勝中の良血馬
イベリスが、重賞初挑戦初制覇を狙う。前走のさざんか賞は、自慢の快足で逃げ切り、3馬身差の圧勝。負かした2、4、5着馬が次戦で勝ち上がったハイレベルな一戦だっただけに、価値は高い。14年覇者の半姉
ベルカントとの姉妹制覇を果たし、牝馬クラシック戦線に新風を吹き込む。
短距離戦で磨いたスピードが武器の
イベリス。5年前の覇者で半姉の
ベルカントも手がけた角田師は「タイプが違うけど、折り合いという点では苦労しないし、この子の方が乗りやすいと思う。1歳上の姉(
エヴァイエ)よりも体質も強いよ」と高く評価する。前走から1Fの距離延長だが、操縦性の高さで克服は可能とみる。
デビュー2戦こそ結果が出なかったが、3戦目で勝ち上がると、前走のさざんか賞も3馬身差の圧勝。「最初の頃はゲートも出なかったけど、使うごとに速くなってきたね」。課題を克服し、前々で運べるようになったことで、持ち味がさらに生きてきた。
中間の調整も申し分ない。2月22日の2週前追い切りでは、栗東坂路で4F51秒2の自己ベスト。同27日の1週前も浜中を背に同坂路でラスト1F11秒7とシャープな伸びを披露した。「今の坂路は時計も出るけど、ジョッキーも“言うことはないです”と言っていたしね。欲を言えばもう少しボリュームが出てほしいけど、順調に来ているよ」と指揮官の手応えは十分だ。
「内容と結果次第だけど、牝馬だし、目指していかないとね」とキッパリ。重賞5勝の偉大な姉と同じタイトルを手にし、堂々と桜の舞台に駒を進める。
提供:デイリースポーツ