「ス
プリングS・G2」(17日、中山)
10番人気の低評価もなんの!
エメラルファイトが鞍上の石川に導かれ、ラ
イバル勢を力強く撃破。重賞初制覇を決めるとともに、
皐月賞(4月14日・中山)の優先出走権を手に入れた。頭差の2着に1番人気の
ファンタジスト、3着には
ディキシーナイトが続いた。
恩師の期待に応えるためにも、このチャンスは逃せない-。
トライアルらしくゴール前大激戦となった一戦。必死の形相で追う石川と
エメラルファイトのコンビが、横一線の攻防からしぶとく抜け出してタイトルを奪取。引き揚げてきた石川は感情を爆発させ、人目をはばからず雄たけびを上げた。
好スタートを決め、道中は中団で折り合う。「フルゲートなので、周りを見渡せるポジションを取って、どうさばくかを考えていた」。勝負どころの3コーナーからスムーズに外へ持ち出すと、直線入り口から進出を開始。「坂で馬もこたえたけど、内と後ろから来られたら踏ん張ってくれた」と相棒の奮闘に感謝した。
まな弟子から贈られた重賞Vというプレゼント。相沢師は「声が出たよ。これで負けたらクビだった」とジョークを交え、「理想通りの展開。しまいもしっかり伸びたしね。裕紀人(石川)との重賞制覇が何よりうれしい。今年は年男で、2人で重賞を勝つという夢を正月に立てていたんだ。その夢がかなったね」と喜んだ。
もちろん、夢はここからが始まりだ。この勝利で
皐月賞の優先出走権を獲得。指揮官は「このまま在厩させて本番へ。同じコースで勝てたし、距離も大丈夫。あとは無事に行ってくれればね。G1制覇を2人で成し遂げられれば最高だね」。G1というさらなる極みを目指し、強力な絆で結ばれた師弟の二人三脚は、まだまだ続く。
提供:デイリースポーツ