3月16日にアーカンソー州の
オークローンパークで行われた、ダービーポイント指定競走のG2レベルS(d8.5F)は、サンタ
アニタ競馬場の開催が休止となっている
カリフォルニア調教馬の登録が多数あったため、2レースに分割しての開催となった。そして結果はいずれも、1番人気に推された
カリフォルニアからの遠征馬が2着に敗れる波乱となっている。
G2レベルS(d8.5F)分割1でオッズ1.4倍の1番人気に推されたのは、2歳時、G1ロスアラミトスフューチュリティー(d8.5F)を含めて3戦無敗の成績を残していたインプロバブル(牡3、父
シティジップ)だった。道中4〜5番手追走から直線入り口で先頭に立った同馬だったが、ゴール寸前でロングレンジトディ(牡3、父テイクチャージインディ)に首差交わされ2着に敗退。デビュー4戦目で初黒星を喫した。
G2レベルS(d8.5F)分割2でオッズ1.5倍の1番人気に推されたのは、昨年の全米
最優秀2歳牡馬ゲイムウィナー(牡3、父キャンディライド)だった。道中中団を追走した同馬は、3コーナーから進出を開始したが、直線で先行していた
オマハビーチ(牡3、父ウォーフロント)を鼻差捉えきれずに2着に敗退、デビューから継続していた連勝が4でストップした。
当初は、3月9日のサンタ
アニタ開催に組まれていたG2サン
フェリペS(d8.5F)への出走を予定していたのが、インプロバブルとゲイムウィナーの2頭だ。ローテーションの変更に加え、サンタ
アニタの馬場閉鎖でロスアラミトスに輸送して追い切りが行われるなど、調整の難しさはあったものの、ダービー戦線の最前線にいると見られていた2頭がいずれも敗戦を喫したことで、
ケンタッキーダービーを巡る争いは混迷の度合いを増したと言えそうだ。
(文:合田直弘)