2014年の
スプリンターズS(GI)の勝ち馬で11歳となる
スノードラゴン(牡11、美浦・
高木登)が、5回目の出走となる
高松宮記念(GI・中京芝1200m)に向けて坂路で最終追い切りを行った。レースで騎乗する藤田菜七子騎手と管理する高木調教師が共同記者会見に臨んだ。
■藤田騎手
(2度目のGI挑戦について現在の心境を)
「このような機会をいただけて、本当に有難いです。オーナー、調教師、厩舎の皆さんに感謝します。前回乗せていただいたGIのときと気持ちは変わりませんし、今回も自分にできることを精一杯やりたいです」
(GIを1回経験したが?)
「
フェブラリーステークスでGIという舞台で初めて乗せていただいて、すごく勉強になりました。GIは騎手を目指していた頃からの憧れですし、改めて素晴らしいと思いました。またGIで乗りたいと思ってこうして早く乗せていただけることは有難いですし、今回は2回目なので前回よりも周りを見て臨めるのではないかと思っています」
(コンビを組む
スノードラゴンの印象は?)
「私が競馬を見始めたような頃から走っているような大ベテランですし、GIも勝っていますので、そういう意味では馬にも色々教えてもらいたいなという気持ちです。調教で乗せてもらったときも、普段歩いているときは落ち着きがありますし、いざ追い切りになると年齢を感じさせない動きを見せて、さすがGI馬だなと思いました。
気持ちの切り替えが上手ですし、背中も良く
パワーもあってすごく良い馬だと思います。高木先生とはまだ競馬について詳しい話はしていませんし、どういう競馬をするかはこれから考えていきたいです」
(舞台となる中京コースの印象は?)
「コースが広くて綺麗な競馬場ですし、良いイメージを持っています」
(今回は兄弟子の
丸山元気騎手も騎乗予定だが?)
「普段から先輩には競馬のことをいろいろ教えてもらってお世話になっていますが、競馬では負けないように頑張りたいです」
(最後にファンにメッセージを)
「たくさんの馬に乗せていただいていますし、もっと勝たないといけないと思っています。GIも含めて、他のレースでも精一杯頑張っていきたいです」
■高木調教師
(今朝の坂路での追い切りについて)
「最近は角馬場でよくほぐしてからハッキングをして、坂路を1本で調教をしています。今日も予定通りでした」
(時計は4F53.9、ラスト1F12.5だったが?)
「終いだけという感じでした。前走からレース間隔も詰まっていますし、これで十分だと思います」
(前走の
オーシャンS・GIII・15着からここまでの過程は?)
「前走が久々だったもので、そこを使った分の筋肉の硬さがあったのですけど、すぐにケアをしてそれが取れて問題がないということで調教を進めてきました」
(年齢を感じさせないくらい元気で?)
「そうですね、長く休んだ時期もありましたけど。前走の前もトモに疲れが残りましたが、キッチリ休んで治してから出走させましたし、大事に使ってきています」
(現在の馬の様子は?)
「抑えるのに苦労するくらいパワフルです。2年くらい前から硬さが出てきたかなという感じはありますけど、ケアしながら調整しているので問題ありません」
(精神面の変化は?)
「スイッチのオンとオフがはっきりしていて、パドックでもドッシリ構えていて競馬で大丈夫かなと思うくらいですが、返し馬に行くときには気が入っています」
(馬体重は?)
「今は530キロありますが、当日はちょっと減ります。前走は久々の分競馬モードに入ってくれなかったのですが、今回は2回目なので競馬モードに入ってくれると思います」
(中京1200mの舞台については?)
「左回りで直線の長いコースは合っていると思います」
(良い結果を出すにはどのあたりが鍵に?)
「久々で前走も馬は非常に元気だったのですけど、馬場に脚を取られて上手く進めず、前進気勢があまりなかったのでそれが不安だったのですが、中間も馬は元気ですし、良い状態で出走できると思います」
(理想のポジションは?)
「最近はゲートも良いですし、出たなりで自分のペースで走ることができればいいなと思っています」
(ベテランホースに今回は藤田菜七子騎手が騎乗するが?)
「ひょっとしたら最後のレースになるかもしれませんが、長年ともにしてきましたし、いろいろな思いがあります。その分、馬もベテランですからね。彼女は当たりも良いですし、流れに乗って馬についていける技術を持っていますので、リズム良く運んでほしいなと思います」
(GIの
フェブラリーSに騎乗するなど、最近の藤田騎手の進境については?)
「彼女は努力していますし、そういうところも目にしていますので、そのあたりが段々出てきて成績も上がってきているのではないでしょうか」
(先週藤田騎手が乗った時にどんな会話を?)
「あまり多くは語らずという感じですね。乗ってもらって得るものがあればいいと思います」
(自信を持って馬を託せる?)
「そうですね、馬もベテランですし、何の心配もしていません」
(藤田騎手の師匠である根本調教師とは何か話を?)
「『よろしくお願いします』とお互いに挨拶しました」
(藤田騎手には何と言って送り出す?)
「気楽に乗ってこいという感じです」
(ファンにメッセージを)
「11歳ですけど結果を出せるように、万全の態勢で出走できるようにスタッフ一同頑張っています。応援よろしくお願いします」
(取材・文:佐々木祥恵)