1番人気はここ4年間連対を外している。かつては
弥生賞をはじめとした
トライアルレースに有力馬が集まっていたが、近年はローテーションの多様化によって、直接対決の機会がないまま本番を迎えることが多くなった。そのため、人気=実力という単純な図式ができあがりにくくなっているのだろう。
1.スピードレースの経験が必要
過去10年間の
皐月賞馬で、前走で2000m以上の距離を使われていた馬は1頭のみ。最近は1800mのレースから距離延長で臨んだ馬が8連勝中だ。近年の
皐月賞は、良馬場ならば1分58秒前後の決着になる。スローペースの芝2000mを戦ってきた馬は流れに乗り損ねる危険がある。
2.凡走からの巻き返しは難しい
過去10年間の勝ち馬のうち8頭は前走で1着で、残りの2頭は前走で2着していた。また、2着馬についても10頭中8頭までが前走で連対していた(例外2頭はいずれも4着)。凡走からの巻き返しは難しく、前走で連対していることが勝利の最低条件になる。
3.差し一辺倒だと厳しい
2018年は1番人気
ワグネリアン、2番人気
ステルヴィオともに後方から脚を伸ばしたが届かず7、4着に敗れた。2017年2番人気6着
スワーヴリチャード、2015年1番人気6着
サトノクラウンなど、最近の
皐月賞で人気馬が凡走するケースは大半が「差して届かず」というパターンだ。
アドマイヤマーズは
朝日杯FSを2馬身差で完勝。
共同通信杯は2着に敗れたが、勝ち馬より重い57kgを背負ってのもので、逃げる形のレースを強いられたのも不本意だった。どこからでも動けるレース巧者で勝負根性も抜群。脚質的にもこの条件はぴったりだ。