改めて紹介するまでもない牡馬クラシック第1弾。“もっとも速い馬が勝つ”というキャッチフレーズが定着しているレースだが、連続開催で痛んだ芝コースはスピードだけではこなせない。Bコースに変わった高速馬場とはいえ、2度の坂越えコースであり、スタミナと底力も要求されるレースだ。中山競馬場で行われた過去10回で、1〜3番人気馬は5勝2着5回3着4回と中波乱傾向。ローテーション的には
共同通信杯からの直行組が4勝で最多で、
スプリングS3勝、
弥生賞2勝、
毎日杯1勝と優勝馬はすべて重賞競走を経験してきた馬であり、2着馬も
弥生賞の5頭を最多に10頭中7頭までが前走重賞馬だが、唯一、
若葉Sからは3頭が連対を果たしている。
不敗馬が2頭。◎
サートゥルナーリアは過去3戦がいずれも楽勝でまったく底を見せていない。久しぶりの1戦に加えて、高速馬場の適性などの不安材料もないわけでないが、将来性も含めたスケールの大きさでも最右翼の存在だ。言うまでもなく
母シーザリオは
オークス馬。父が同じ
ロードカナロアである
アーモンドアイの
母フサイチパンドラも芝2200mのGIウイナーで似る部分もある。先行力もあり、前走の
ホープフルSではコーナーを4回まわる競馬にもあっさりと対応できた。間隔は空いたものの、今回のこの馬はコースを経験したアドバンテージがある。
同じ不敗馬でも中山競馬場向きの瞬発力という点では○
ダノンキングリーを上位に見る。
ディープインパクト×ストームキャットの“鉄板配合”で、半兄には
ダノンレジェンドがいる血統。前走で見せた32秒9の瞬発力は大きな武器になりそうだ。
3頭の連対馬を出している
若葉ステークスを好内容で勝ち上がった▲
ヴェロックス。東京スポーツ杯2歳Sは負けたとはいえ、当時は休み明けに加えてレース中に他馬と接触する不利もあった。それでもハナ+頭+ハナ差なら及第点は与えられる。母はドイツの重賞勝ち馬でスタミナと底力を兼備する。比較的相手が楽になるリステッドレースを2連勝して付けた力を大一番で発揮して欲しい。
完成度という点では最右翼の△
アドマイヤマーズ、先行力のある△
サトノルークス、距離に対して一応のメドを立てた△
ファンタジストなども馬券の対象としては押さえておきたい。