「フ
ローラS・G2」(21日、東京)
08年
秋華賞を制した
母ブラックエンブレムから受け継いだ能力はかなりのものだ。14年
札幌2歳S勝ちの
ブライトエンブレム、現在オープンで活躍中の
アストラエンブレムを兄に持つ
ウィクトーリアが、タイトル獲得を狙って2度目の重賞舞台に臨む。
昨年7月の新馬戦(函館)をレコードで快勝。その後の2戦は7、5着と能力を発揮できなかったが、ひと息入れて臨んだ年明け初戦の前走を逃げて2馬身差の勝利。改めて非凡な素質を証明してみせた。
「マイペースで行けて楽に勝ったように見えたけど、かなり疲労はあった」と小島師。レース後は放牧に出されたが、回復に時間がかかり、美浦トレセンへの帰厩は4月に入ってからだった。
11日の1週前追い切りは、美浦Wで
アラスカノオーロラ(4歳1000万下)と併せ馬。4F53秒4-39秒2-12秒6をマークして1馬身先着した。「帰厩が遅くなったので、できることは限られる」と急ピッチで調整を進めている。最終追い切りには新たにコンビを組む戸崎圭が騎乗する予定。「しっかりと息をつくって、逃げてもらうだけ」。仕上げの狙いは明確だ。
間隔をあけてレースを使ってきただけに、仮に優先出走権を獲得したとしても、
オークスに向かうかどうかは流動的だという。それでも「距離が延びるけど大丈夫。開幕週だし逃げるのはいいと思いますよ」と師は自信をのぞかせる。小細工なしの逃走劇で、府中の長い直線を駆け抜ける。
提供:デイリースポーツ