いよいよ令和最初の
日本ダービーまで残すところ10日余りとなりました。大注目となる
サートゥルナーリアですが、1週前追い切りはレーン騎手騎乗で無事行われております。
厩舎サイドの狙いは
「前に2頭置いて外をまわすというかたちで追い切りました。意図的にペースをゆっくり目にして馬がハミをとってくるところをレーン騎手に味わってほしかった」(辻野助手)とのこと。
サートゥルナーリアの走るが故の類まれなる個性をしっかりレーン騎手に確認して欲しかったのだそうです。そして、レーン騎手はそのリク
エストにしっかりと応えてくれたそうです。
「ハミは取ってくるけど我慢はできる。直線を向けば鞍上が指示を出さなくてもしっかり伸びてきてくる。そのあたりを味わってもらえたと思います」
1週前追い切りの時計が目立たないものになった点については、
「
皐月賞のあとは“走り切ったかな”という体をしていたので、一気にペースを上げていくというよりは少しずつ負荷をかけていっている過程なので。1週前としていい追い切りができたと思います」
と、予定どおりの内容だったとしています。
来週の本追い切りも「もちろん今後の馬の様子を見てから決定しますが、東京への輸送もあるしそれほど強い負荷はいらないかなと思っています」とのことでした。
気になるのは、
皐月賞後の走り切ったことでの疲れが体に出ていた、という点。でも、これについても「いまはようやくこの馬本来の体の
シルエットに戻ってきていると思います」という評価です。
「一気に良化、というのは求めずに少しずつ戻していければと思っていました」
大一番前でも決して焦らず、よりよい、より強い馬づくりをつくるペースを守って仕上げていますね。
「なかなかこれだけの馬に巡り会えるものではありません。でも、必要以上にあまり考えすぎないようにして挑みたいと思います」
ちなみに、この追い切りで
サートゥルナーリアを“体感”したレーン騎手ですが、実際に騎乗してみてこの馬の相手を抜かしていくときのスピードの速さを褒めていました。
レーン騎手が来週の追い切りに騎乗するかも含めて「本人の希望も聞き、今後の馬の様子をみて決めていく」とのことですが、案外、来週も騎乗されるかもしれませんよ。というのも「レーン騎手は調教もすごく上手」なのだそうです。
「説明したそのとおりに追い切ってくれました。寡黙で冷静な方ですね」
今週、来週の競馬はもちろんですが、調教でもレーン騎手から目が離せませんね。
(取材・文:花岡貴子)