■
日本ダービーに騎乗予定のブレントン・アヴドゥラ騎手
――
日本ダービーに騎乗することになった気持ちは?
アヴドゥラ 非常に興奮しています。昨今の日本の競馬レベルの高さは世界で周知されています。その中で
日本ダービーに乗れるというのはとてもありがたいことです。池江調教師の馬に乗れるというのもうれしく思っています。
――
ダノンチェイサーには小倉での初勝利の時に騎乗しています。それ以来になりますが印象は?
アヴドゥラ 小倉の未勝利戦でしたが、勝った時の手ごたえや勝ち方が印象的でした。池江先生には「この馬の将来が楽しみだ」と答えたのですが、このようになりましたね。先週調教に騎乗しましたが、馬が成長しているという手ごたえを感じました。
――今朝の最終追い切りも騎乗されました。手ごたえは?
アヴドゥラ 思ったほどタイムが出なかったというか、少しズブい面がでていました。でも、自分が大きなレースを勝つ時は、何故か調教の時は走らないことが多いんです。
それはなぜかというと、本番に向けて馬が力を蓄えているのと、調教が走らないからレースで走らないというわけではないと思います。逆に自分の今までの
オーストラリアの経験ではこういう時に走るんだよ、ということを皆さんにお伝えしたいです。
――以前、レースで騎乗した時との違いは?
アヴドゥラ 先週の段階ではまだ100%の状態ではなく、これから調子をあげていく段階だったと思います。その時点で自分としてはいい感触を得て、今週はむしろ馬が落ち着いていてこのような状態だったのではないかと思います。池江調教師の仕上げを信じていますし、今週末に向けていい状態だと思いたいです。
――東京コースの印象は?
アヴドゥラ とても美しい競馬場でした。皆さんもご存知のとおり、広いコースですからどの馬にもフェアでチャンスがあると思います。坂もあって面白い。世界の中でもいいコースのひとつだと思います。
――その中で、東京の2400mでどのようなレースをしたいですか?
アヴドゥラ 大レースであるダービーはいろんな方々にプレッシャーを与えると思います。皆さんは人気になっている馬が勝つんじゃないかと思うでしょうが、そういう強い馬と思われる馬はマークされるしプレッシャーもあるでしょう。そういう意味で自分はむしろラクにプレッシャーなく乗れると思っています。
――
ダノンチェイサーのどのようなところを引き出したいですか?
アヴドゥラ
きさらぎ賞を勝った時のVTRも見ています。とてもいい勝ち方でした。NHKマイルは不利があって力を出し切れませんでした。川田騎手の話も聞きましたし、その中でこの馬のいいところはよく見えていますので、そこに期待したいと思います。
――最後にファンの皆さんへメッセージを。
アヴドゥラ この馬のいいところを出していい結果を出したい。そのために努力をしたいと思っています。今週は日本での最終騎乗ですが、いい結果を残して、ファンの皆さんにまた来てほしいと思って貰えるように頑張りたいと思います。(日本語で)ありがとうございます。
(取材・文:花岡貴子)