「安田記念・Ｇ１」（６月２日、東京）

　さあ、強いのはどっちだ-。最強との呼び声高い４歳世代の牡牝エースが初めて激突。目下Ｇ１・５連勝で、鮮烈な世界デビューを果たしたアーモンドアイ（牝４歳、美浦・国枝）に対するは、７戦６勝の１７年最優秀２歳牡馬ダノンプレミアム（牡４歳、栗東・中内田）。ほぼパーフェクトな戦歴を誇る２頭が、言い訳の利かない府中マイルでガチンコ勝負。現役最強を懸けた戦いから目が離せない。

　現役最強は譲らない-。鮮烈な世界デビューを果たした前走のドバイターフ。アーモンドアイは持ったままで圧勝し、Ｇ１・５連勝を決めた。いまや、日本だけでなく、世界レベルで歴史的名牝となった彼女が、国内の戦いで負けるわけにはいかない。

　福島県のノーザンファーム天栄から、美浦に帰厩したのが今月１０日。ドバイ遠征でいったん減った体重も、昨年のジャパンＣ出走時より１１キロ重い、４８３キロまで回復した。その後もすこぶる順調だ。国枝師は「遠征疲れは心配したよ。でも杞憂（きゆう）に終わったね。今振り返って、むしろ一番大変だったのはこっち（美浦）の検疫厩舎。いや〜、ドバイの厩舎が広かったからね。どうしてもあれと比べちゃうと狭くって」と余裕の表情だ。

　２２日の１週前追い切りは、美浦Ｗでルメールが騎乗。引っ張り切りの手応えで、腰の柔らかさを強調した素晴らしい伸び脚だった。鞍上も「遠征疲れ？残っていない。フットワークも息も問題なく良さそうだよ。ベストは２０００メートルくらいだと思うけど、ドバイでは１８００メートルでもいい位置が取れた。瞬発力があるので心配していない。東京は直線も長いからね」と一切の不安も見せなかった。

　アーモンドアイを含め、Ｇ１ウイナーが７頭という豪華な顔ぶれ。最大のライバルと目されるダノンプレミアムとは初対決となるが、主戦は問題にしていない。「彼にとってはいいチャレンジだと思うよ。でも彼女がトップホース。相手も強いけれど、こっちもパーフェクトだから」と力の違いを確信。堂々と受けて立つ構えだ。

提供：デイリースポーツ