かつては「荒れる
安田記念」の異名をとったハンデ戦だったが、1984年の
グレード制導入と同時に定量戦となり、GIレースに昇格。開催時期が5月中旬だった頃は4歳以上だったが、96年からはダービーの翌週へと移設され、3歳以上のベストマイラー決定戦へと性格を変え、11年には3歳馬
リアルインパクトが優勝している。
1〜3番人気馬は5勝2着4回3着3回と堅調。1番人気馬は4勝2着1回3着1回。1番人気を裏切って6着以下に沈んだ馬は、直線で不利があった17年
イスラボニータ、12年
サダムパテック、
ヴィクトリアマイルから中2週だった11年
アパパネと、10年の
リーチザクラウンの4頭だ。
◎
アーモンドアイはドバイ帰りの1戦。ドバイ遠征からの帰国初戦組は過去10年間で14年
ジャスタウェイが優勝しているのみ。もっと枠を広げれば07年
ダイワメジャーも優勝している。しかし、同じドバイ帰りの
リアルスティールは昨年が4番人気15着、16年が2番人気11着。ダートのゴドルフィンマイルから挑んできた
グロリアスノアはともかく、他の海外遠征馬も16年
モーリスが香港帰りで1番人気2着、15年の
リアルインパクトも豪州の
ドンカスターマイル帰りで6番人気12着と苦戦傾向だ。それでも、これだけの名馬を使ってくる以上は能力を出せる状態にはあるはずだ。1600m戦は久しぶりだが、過去3戦3勝と
パーフェクト。
◯
ダノンプレミアムは過去10年間で42頭が出走し、連対以上は10年
スーパーホーネットが9番人気2着しているだけの
マイラーズカップ組(阪神開催時代含む)。この中には1番人気で沈んだ
リーチザクラウン、
イスラボニータのほか、2番人気馬が5頭、3番人気馬も5頭いたが、その中からは11年
スマイルジャックが3番人気3着しているのみ(人気薄の3着は5回ある)。この馬の能力は十分に認めるが、ちょっと気になるデータでもある。
過去10年で2頭の優勝馬を送り出しているダービー卿CT組からは▲
フィアーノロマーノがエントリーしてきた。全6勝を右回りであげているように左回りに実績がないのは気になるが、マイル戦は5戦4勝。南半球生まれでまだ成長の余地がありそうだ。
同じく過去10年で2勝2着3回3着2回とコンスタントに上位入線馬を送り出している
京王杯SC組では3着△
ロジクライ。前走は最後の直線でやや不利があった。この馬は1400mよりは1600mの方が競馬がしやすいはずだ。
△
ペルシアンナイト、△
ステルヴィオはともに
マイルチャンピオンシップの優勝馬で、
大阪杯からのローテーション。
大阪杯(GII時代含む)からは13年
ショウナンマイティ、09年
ディープスカイが2着しているほか昨年の
スワーヴリチャードも3着しており、相性は悪くない。昨年の
ペルシアンナイトは2番人気6着だったが、最後の直線で不利もあった。見直しは必要だろう。