「
エプソムC・G1」(9日、東京)
うっぷんを晴らすかのような鬼脚だ-。デビュー前から大きな期待を寄せられていた
レイエンダが、4度目の挑戦で待望の重賞初制覇。4歳春にして、ついにその素質が開花した。2着には逃げ粘った7番人気
サラキアが続き、1番人気
ソーグリッタリングは直線猛追するも、3着が精いっぱいだった。
偉大な兄に、一歩近づいた。17年ダービー馬
レイデオロの全弟
レイエンダが、待望の重賞初Vを決めた。
前半5F通過が63秒9という超スローペースを2番手でしっかり折り合い、抜群の手応えのまま直線へ。ため込んだエネルギーを一気に解き放つと、上がり3F32秒7の鬼脚がさく裂。逃げ込みを図った
サラキアを3/4馬身かわしたところが栄光のゴールだった。
騎乗したルメールは満面の笑みだ。「スタートは良かったし、いいポジションで競馬ができた。緩い馬場を心配したけど、最後もいい反応を示してくれた」とレースを振り返った。これまではテンに行けないところがあったが、今回は一転して番手からの競馬。鞍上が「全然違った」と話したように、初めてのチークピーシーズ着用が功を奏した。
デビューから3連勝。
セントライト記念でも2着に好走と、その血に恥じないレースぶりを披露。だが、チャレンジCで6着に敗れると、その後はひと息の競馬が続いた。そのうっぷんを晴らすかのような会心の勝利。これには藤沢和師も「ここまでリズムが悪かったけど、きょうはいい脚を使ってくれた」と高評価。「この後は休ませて、
毎日王冠(10月6日・東京)あたりを考えています」と、秋にはさらに上のステージを目指す構えだ。
宝塚記念に登場する兄
レイデオロへ、これ以上ないバトンを渡す。ルメールは「ドバイの結果は良くなかったけど、日本ではいい競馬をしてくれる。期待しています」とV獲りへ意欲満々。弟の重賞初Vが、兄のG1制覇の後押しとなる。
提供:デイリースポーツ