「
宝塚記念・G1」(23日、阪神)
狙うはただひとつ-“頂点”のみだ。
大阪杯2着から参戦する
キセキは19日、栗東CWを単走。馬のリズムに合わせながら、コーナーをゆったりと回り直線へ。鞍上が抑えるのに苦労するほどの手応えで、状態の良さをアピール。しなやかな伸び脚を披露し、5F67秒1-38秒0-11秒8を計時した。
辻野助手が満足そうに振り返る。「先週負荷をかけているので、今回は調整程度。雰囲気を確認しました。動きは素晴らしかったし、いい状態に持ってくることができた」と好仕上がりに太鼓判を押す。
昨年の
宝塚記念を後方のまま、2番人気で8着に敗れると、続く
毎日王冠から脚質を変換。一転して先行して粘り込む、新しい
スタイルを確立した。「昨年の夏休みを機に、心身の
バランスが取れてパフォーマンスが安定した。今思えば、この方法が良かったと感じている」とうなずく。
言葉通り、その秋のGI戦線では
天皇賞・秋3着、
ジャパンC2着、
有馬記念5着と安定した成績を残した。しかし、あと一歩、勝利への悔しい競馬が続いている。追い切り後の共同会見で、川田は「何とかGIタイトルを獲りたい。
キセキとともに、一番上に立ちたいですね」と心境を述べた。
結果次第では
凱旋門賞・仏G1を目指すプランもあるだけに、まずは国内で納得のいく走りを披露したい。ファン投票3位。「1着という着順は、皆さまの声援の後押しがあればかなう」とは辻野助手。17年
菊花賞以来のGI2勝目へ。ファンの熱い支持に応え、
グランプリを制してみせる。
提供:デイリースポーツ