2017年まで3週目に行われていた中京芝2000mの新馬戦が、
2018年から2週目と4週目の1鞍ずつ行われるようになった。2017年にこの番組を勝った
ワグネリアン(栗東・
友道康夫厩舎)が後に
日本ダービーを勝ったのは記憶に新しいところ。
昨年の2週目を勝った
カテドラル(栗東・
池添学厩舎)は
NHKマイルCで3着しており、やはり春のG1に繋がる走りを見せている。ちなみに
カテドラルの4着だった
ダノンチェイサー(栗東・
池江泰寿厩舎)は今年の
きさらぎ賞を勝っている。
【7月6日(土) 中京芝1400m】
◆
シャレード(牝、
父ダイワメジャー、
母ヴィヤダーナ、栗東・
藤原英昭厩舎)
2017年セレクトセール当歳にて、6200万円で落札された
ダイワメジャー産駒。半兄に芝で5勝を挙げている
ダノンキングダムがいるが、古馬になってから完成の域に入ってきた兄と比べれば、こちらは早い時期から動ける走りを見せている。
6月27日はレースでも騎乗予定の
福永祐一騎手を背に、CWコースでの併せ馬。前半がかなりゆっくりしたペースだったこともあるが、それにしても終いの瞬発力が目立った動きで、ラスト1Fは11.7秒。
追走していた相手を最後は2馬身ほどちぎって先着しており、6F時計は86.3秒。単なるスピード馬という印象ではなく、自在に動いていけるようなところも見せるあたりに来春も見据えるような走りを期待したくなる。
【7月6日(土) 中京ダート1400m】
◆
ホットミスト(牝、
父パイロ、
母アクアリスト、栗東・安田隆行厩舎)
半姉には同厩舎で管理され、ダートで5勝を挙げている
ファッショニスタ。姉は
ストリートセンス産駒で、こちらは
パイロ産駒。
「父の違いもあってか、こちらの方が仕上りは早いですね」と安田隆行調教師。
5月23日にゲート試験を合格し、その後も栗東に在厩して調整。6月19日の坂路では4F53.3秒の時計をマークし、6月26日のCWコースでは6Fから時計を出した。
鮫島克駿騎手(レースは
川田将雅騎手)が跨って、
ナオミラフィネに楽な手応えで先着。
6F83.6秒、1F12.4秒と新馬では水準以上の動きを見せた。
ファッショニスタのCW追い切りは抜群に動くので、まだまだその域には達していないものの、雰囲気はある走り。あとは実戦でどんな走りを見せてくれるか。
【7月7日(日) 中京芝2000m】
◆
マイラプソディ(牡、
父ハーツクライ、
母テディーズプロミス、栗東・
友道康夫厩舎)
昨年のこの番組には
ブラヴァスを出走させて3着だった
友道康夫厩舎だが、今年は
ハーツクライ産駒の本馬が出走予定。半姉
ディライトプロミスはダートで2勝を挙げているが、父が違うこともあってか、タイプは全く違うようだ。
レースで騎乗予定の
武豊騎手が感触を確かめたのが、6月26日の芝馬場での追い切り。3頭併せだったが、その相手が先週の新馬戦を勝った
ラインベック。ゴール前で仕掛けられると鋭く反応して、
ラインベックに先着。
2週前追い切りではCWコースで逆に遅れていたので、個人的な印象としては、2頭とも五分といったところ。あとはレースでも同じ結果を得ることができるかどうか。
【7月7日(日) 函館芝1800m】
◆
グランデマーレ(牡、父
ロードカナロア、
母グランデアモーレ、栗東・
藤岡健一厩舎)
母系には芝で5勝を挙げた
シュペルミエール(
父ステイゴールド)や芝で5勝を挙げた
アーデント(
父ディープインパクト)がいる血統。この血統が2歳夏から走るというイメージはなかったが、本馬の動きは追うごとに良くなっている。
栗東在厩時は坂路での追い切りだったが、6月19日に4F53.1秒、1F12.3秒。これだけでも十分だが、函館競馬場へ移動してからも元気いっぱいで、6月26日の函館Wでは3歳未勝利を追走して、馬なりで追い抜いていく、豪快なパフォーマンスを見せた。
力のいる馬場も苦にしないであろう
パワータイプでもあり、デビューの地を北に求めたのも納得という結果に期待したい。
(取材・文:井内利彰)