関係者が競走馬のポテンシャルを評価するとき、年に数回くらい「まだ、底が見えない」という表現に出会います。すでにある程度の結果を出しているけれども、まだ体は緩くて余力がある。だから、体がパンとしてきたら、どれだけ強くなるのだろう!?という、つかみどころがないようであるような馬への期待がこの言葉に表れているのでしょう。
ジャパンダートダービー(JpnI)に出走する
クリソベリルを担当する濱田助手も、最近の取材でこの言葉を口にしていました。
「調教で乗っていても、まだまだ成長の余力を感じます。まだ底が見えないかんじがします」
ここまでの3戦では圧倒的なパフォーマンスを見せてくれています。当然、
ジャパンダートダービーでも期待がかかります。
「前走の
兵庫チャンピオンシップも、4コーナーで先頭に立つ強い内容で勝ってくれました。この血統はドンと構えて落ち着いているときがいいかんじがします。
クリソベリルもまさにそのタイプで実に落ち着いています。
ジャパンダートダービーもドンと構えて自分らしい競馬をしてくれるんじゃないか、と期待しています」
全兄の
クリソライトも、父の
ゴールドアリュールもこの
ジャパンダートダービーを制しています。鞍上の川田騎手はこの春の
中央競馬のGI戦線は実に悔しい競馬が続きました。地方の大井で、笑顔が見たいですね。
(取材・文:花岡貴子)