スマートフォン版へ

【勝負の分かれ目 キーンランドC】不利な形を底力で克服。ダノンスマッシュ、GI奪取へ視界良好

  • 2019年08月25日(日) 19時25分
 ゲートが開き、出遅れたハッピーアワー以外はほぼ五分のスタートを切った。

 1番人気に支持された川田将雅ダノンスマッシュも好スタートを切り、内の馬たちを行かせて中団の外におさまった。

「前がけっこう速かった。そのなかでリズムよく追走することができました」と川田。

 ナックビーナスライオンボスが並走する形で馬群を引っ張り、メンバー中唯一のGI馬である幸英明セイウンコウセイが3番手につけた。

「イメージどおりのポジションで競馬ができました。斤量の差ですかね。それでも最後まで止まっていませんでした」と幸。

 4コーナーで馬群が凝縮され、先頭を行く2頭を、セイウンコウセイが外からかわしにかかる。その外からリサ・オールプレスのダイメイフジが進出し、ダノンスマッシュはそのさらに外を回ることになった。

「4コーナーの形はあまりよくなく、外に張り出されて苦しい形になった。それでも(前の馬たちを)つかまえてくれた。あらためて能力があることを確認できました」

 川田はそう振り返る。

 クリストフ・ルメールが乗るタワーオブロンドンは、直線に向くまで最後方に近いところにいたが、馬群のなかから巧みに抜け出し、先頭をうかがう。ルメールはこう言う。

「スタートして1、2歩目で躓いた。それからは冷静で、最後はすごい脚だった。1200mは2回目。これで負けたらしょうがない。すごくいい結果だった」

 ラスト200m単独で先頭に立ったナックビーナスが後続を突き放しにかかる。

 ラスト100mでもまだ残りそうに見えたが、外からダノンスマッシュが猛然と脚を伸ばし、その外から武豊リナーテライトオンキューを引き連れて伸びてくる。

「いいスタートを切って流れに乗った。勝ち馬をマークする位置で進めたが、追いつけませんでした」と武。

 先頭でフィニッシュしたのは、馬場の真ん中から伸びたダノンスマッシュだった。その内から来たタワーオブロンドンが3/4馬身差の2着、外のリナーテがハナ差の3着と、人気順で決着した。

 囲み取材に応じた安田隆行調教師によると、ダノンスマッシュはこのあと在厩で調整し、スプリンターズステークスを目指すという。

 GI奪取に向け、ダノンスマッシュが底力で夏を締めくくった。

(文:島田明宏)

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す