「
札幌2歳S・G3」(31日、札幌)
父が2着に敗れた舞台で重賞初制覇を成し遂げた。5番人気の
ブラックホールが完勝。
ゴールドシップ初年度産駒で初タイトルとなった。道中は後方から運び、4コーナーは馬群の大外へ。他馬に寄られても、418キロの小柄な馬体はビクともしない。直線は力強く伸びると、後続に1馬身1/4差をつける横綱相撲だった。
デビューから3戦連続でコンビを組む石川はゴール後、4度の
ガッツポーズで感情を表現。「バネがいい。そして、一生懸命に走る」とパートナーをたたえ、「すごくうれしい」と師匠への恩返しができたことを喜んだ。
苦笑いで弟子を出迎えた相沢師は「スタートが良かったのに下げたので、道中はイライラして見ていた。外を回って勝つんだから大したもの。裕紀人は運がある」と愛情のこもった辛口な言葉でレースを振り返った。
今年はス
プリングSの
エメラルファイトで師弟コンビの重賞初Vを決め、ダービーに出走した。来年へ向けても、期待の2歳馬が早くも出走可能な賞金を獲得した。
「ひと息入れてクラシックへ。まずは
ホープフルS(12月28日・中山)か朝日杯FS(12月15日・阪神)かな」と指揮官が話せば、石川も「上を目指している馬。この1勝は自信になりました」と力を込める。さらに大きな舞台へ-。新たな夢が描かれる。
提供:デイリースポーツ