菜七子がまた新たな歴史を刻んだ。14日の中山1Rで藤田菜七子騎手(22)=美浦・根本=が、1番人気の
デビルスダンサーに騎乗してV。自身が持つJRA女性騎手年間最多勝記録を更新する、今年のJRA28勝目をマークした。
3日間競馬の朝イチに新記録を達成。レース後に行われたセレモニーで、菜七子は「去年の自分の成績でもあったので、(記録は)そこまで強く意識していなかったけど、早めに抜けて良かった」と屈託のない笑顔で語った。
レースは上々のスタートから好位の4番手へ。「逃げるか番手で競馬したいと思っていたのですが、少しダッシュがつかず2列目からの競馬に。それでも、動かしだしてからはだいぶ反応してくれましたね」。直線は進路を外へ取って脚を伸ばすと、2着
アルカウンをゴール前できっちりとらえた。
6月30日にスウェーデンで開かれた『ウィメンジョッキーズワールドカップ』で優勝するなど、今年は世界に飛び出して、貴重な経験を積んできた。「スウェーデンで優勝できたこともそうですが、WASJ、シャーガーCに呼んでもらえたことが大きな財産になっています」と胸を張った。
「秋競馬はまだあるし、もっとたくさん勝ちたい。自分の記録ではあるけど、毎年更新していけたら、と思います」と前を向いた菜七子。現役で唯一のJRA女性騎手として、その歩みを止めるつもりはない。
提供:デイリースポーツ