「
神戸新聞杯・G2」(22日、阪神)
過去10年を振り返ると、
神戸新聞杯の1〜3着馬から7頭の
菊花賞馬が誕生している。これぞ王道。実力馬のそろう一戦で得た経験が大一番に直結するようだ。
「ダービーが終わった時、“絶対に
菊花賞はいい”と思ったんです」。
神戸新聞杯に
レッドジェニアルで臨む
酒井学騎手(39)=栗東・フリー=が力を込める。
14年
菊花賞で勝利に導いた
トーホウジャッカルは、前哨戦の
神戸新聞杯で3着。「良くなるのは来年と思っていたから、
菊花賞は頭になかった。だからこそ、ドシッと乗れたんです」と当時を振り返る。レースは手応え十分に直線へ。ゴール100メートル手前で外へ張られるロスがありながら、勝ち馬と同タイムの惜敗。1000万下の身で権利を手にした。「スムーズなら勝っていたかも、と。その感覚が
菊花賞に生きた」。
トライアルで得た手応えそのままに、本番でVをつかんだ。
あれから5年-。当時と状況は違う。今回のコンビは重賞ウイナーで、
菊花賞を見据えた一戦となる。「これだけ強いメンバーとやれるのはありがたい。試したいこともある。
菊花賞が晴れとは限らないし、道悪ならそれも経験させたい」。結果はもちろん、内容も求められる秋初戦をどう戦うのか。そして、1カ月後にはその答えが出る。(デイリースポーツ・井上達也)
提供:デイリースポーツ