■
ダノンスマッシュを管理する安田隆行調教師
――夏は北海道で過ごされましたね。
安田 函館ではああいうアク
シデントがあったんですけれども(注:禁止薬物問題で函館SSに出走できなかった件)、あのあとすぐに牧場に返してキッチリ調整していただきました。札幌の
キーンランドCでは順調に来れていい結果を出すことができました。
――改めて、レースぶりはいかがでしたか?
安田 枠順も外でしたし、言うことない競馬で押し切ってくれて“強いな”と思いました。
――栗東へ戻って、中4週。中間の調整は?
安田 先週は助手が乗りましたが、その時に「馬に図太さが出てきている」と言っていたので、今週はジョッキーに乗ってもらいました。ジョッキーに感触を聞くと「馬がピリッとしてきた。良かった」と言っていました。
――ジョッキーが乗って納得いく内容だったと?
安田 はい、ジョッキーもそう言ってくれました。
――初めての中山コースですが?
安田 右回りですね。左回りではあまり実績がなかったのですが、右回りのほうが結構いい競馬ができているので。なんとかクリアして欲しいな、と思います。
――これまで平坦コースで実績がありますが、そのあたりは?
安田 かえって坂があるほうがいいんじゃないか、と思います。坂路調教も結構していますし、最後の坂でグンと伸びてくれるのではないか、と思います。
――今回のレースのポイントは?
安田 速い馬がたくさんいるので、テンがかなり速くなると思うんですよ。4コーナーではある程度のポジションにいたいですね。
――安田師の管理されていた
ロードカナロア産駒ですね。
安田 いま、
ロードカナロアと雰囲気や素振りが似てきたな、と思います。調教で落ち着いてる感じもすごく似てきたな、と思います。
――
ロードカナロアも4歳の
高松宮記念で負けた(3着)あと、
スプリンターズSでGI初制覇を達成しました。
安田 そうですね。お父さんも春に負けて秋に花が咲いたのでそのあたり真似して欲しいですね。
――川田騎手はデビュー当時は安田隆行厩舎所属であり、お二人は師弟関係にありますね。
安田 僕は川田騎手の師匠として、これまで彼に何もすることができなかったんです。なので、
ダノンスマッシュでいいプレゼントが出来たらいいな、と思います。
――最後にひとこと。
安田 春(
高松宮記念)は惜しい4着でしたが、秋はさらなる飛躍を期待して一番になるよう期待しています。ファンの方にも応援していただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
(取材・文:花岡貴子)