近年の勝ち馬には史上最強馬
フランケルも名前を連ねる英国における「出世レース」のG2
ロイヤルロッジS(芝8F)が、28日(土曜日)にニューマーケット競馬場で行われ、エイダン・オブライエン厩舎の
ロイヤルドーノック(牡2、父
グレンイーグルス)が優勝を飾った。
ロイヤルドーノックは、G2独千ギニー(芝1600m)、G2ニューヨークS(芝10F)など、欧米両大陸で5つの重賞を制した
ホークスムーアの半弟。タタソールズ12月1歳市場にて、24万ギニー(当時のレートで約3754万円)で購買されている。
2歳6月にデビューしたものの、緒戦で11着と大敗したのを皮切りになかなか勝てず、9月4日にゴウランパークで行われたメイドン(芝7F)を制し、デビュー5戦目でようやく初勝利を挙げた。しかし、続いて挑んだ9月14日にドン
カスターで行われたG2
シャンパンS(芝7F)では、5頭立ての5着に敗れていた。
そういうわけで、G2
ロイヤルロッジSにおける同馬は、オッズ17倍で7頭中の7番人気という低評価だったが、 2番手で競馬をした後に、残り500mを切った辺りで先頭へ。ゴール前は、前走サンダウンのG3ソラリオS(芝7F)が鼻差2着だった1番人気(2.2倍)の
カメコ(牡2、父キトゥンズジョイ)との競り合いになったが、これに首差先着して優勝。強い追い風が吹いていた影響もあったが、勝ち時計の1分35秒13はニューマーケット・ロウリーマイルコースにおける2歳馬のトラックレコードだった。
初めて走った8F戦で真価を発揮した
ロイヤルドーノックは、現役時代にG1英二千ギニー(芝8F)など4つのG1を制した
グレンイーグルス(その父
ガリレオ)の初年度産駒の1頭。父にとって重賞勝ち馬第1号となった。
この結果を受け、ブックメーカー各社は来年のG1英ダービー(芝12F6y)へ向けた前売りで、同馬をオッズ34倍前後の4〜7番人気に浮上させている。
(文:合田直弘)