「
エリザベス女王杯・G1」(10日、京都)
秋のG1シリーズが今週から再開し、古馬牝馬による頂上決戦で幕開けだ。勢いのある3歳馬に人気が集まりそうだが、本格化著しい4歳馬
ゴージャスランチが不気味に浮上してきた。これまでは体質の弱さが足かせになっていたが、調教でも目いっぱい追えるようになり、充実の秋を迎えた。騎乗停止処分となったデットーリに代わり、鞍上は2週連続重賞Vを狙う幸に決定。警戒が必要だ。
充実の秋。力試しの条件はそろった。夏の新潟で準オープンを勝ち上がったばかりの
ゴージャスランチだが、その段階から秋の最大目標を、この古馬牝馬頂上決戦に定めた。関東の上がり馬なら、前哨戦の
府中牝馬Sを使うのが通常だが、出走ボーダーを慎重に見極めつつ、陣営は「無理するところではない」と直行を選択。即通用する“素質”を見込んでこそのローテだ。
鹿戸師は「脚元に不安のあった馬ですが、今はもう全然、問題ないですから。最近は折り合いもしっかりつくようになったし、ここまで(横山)典ちゃんや蛯ちゃん(蛯名)がいろいろ教えてきてくれたからね」と目を細める。
10月30日の1週前リハは、美浦Wで
パルクデラモール(4歳2勝クラス)に楽々と追走先着。それでも追いだしへの反応が多少鈍かったようで、トレーナーは「少しモタモタしていたので、ゴールを過ぎてもやった。抜かりなくやってこられました」と話し、「相手は一気に強くなるが、体調は良さそうだね」と出走態勢が整いつつあることを伝えた。
騎乗依頼する予定だったデットーリが
メルボルンCの降着で、9日間の騎乗停止処分を受けてキャンセルとなったが、すぐに幸の起用が決定。先週のみやこSで伏兵
ヴェンジェンスを勝利に導いたばかりのベテランが、2週連続で波乱を演出するかもしれない。
提供:デイリースポーツ