「
東スポ杯2歳S・G3」(16日、東京)
ディープインパクト産駒の1番人気
コントレイルが、無傷の2連勝で重賞初制覇。名手・ムーアのエスコートで5馬身差の圧勝劇を演じた。走破時計の1分44秒5は従来の2歳コースレコードを1秒4、2歳芝1800メートルのJRAレコードを1秒1更新する驚異的なもの。出世レースを圧倒して、早くも来春へ夢を膨らませた。2着は2番人気の
アルジャンナ、さらに4馬身差の3着には3番人気
ラインベックが入った。
マイネルデステリョが逃げ、前半の1000メートルを58秒8で通過する速い流れ。
コントレイルは中団で折り合いをつけると、直線半ばでの
ゴーサインに瞬時に反応。一瞬にしてラ
イバルたちを置き去りにし、最後は5馬身差をつける文句なしのパフォーマンスを披露した。
今週から短期免許で騎乗のムーアは「ペースが流れて、いい位置で我慢して運べた。しまいもいい脚を使ってくれたね」と、2年ぶり(17年チャンピオンズC=
ゴールドドリーム)のJRA重賞制覇を喜んだ。レース前の輪乗り時に振り落とされ、左肩を気にするそぶりも見せたが、その痛みを忘れさせるくらいの勝ちっぷりに「トップクラスの馬だよ」と、世界の名手は最大級の賛辞を送った。
「一般ファンと同じ気持ちになって震えました。ボクの想像を超えました」と矢作師も興奮を隠せない。厩舎の先輩で11年の覇者
ディープブリランテは、翌年の春にダービー馬となった。「
ディープブリランテは
パワー型だったけど、こちらの方が
ディープインパクトらしいね」と素質の高さを感じ取る。
状態を見ながら次走は
ホープフルS(12月28日・中山)を予定。「来年は
弥生賞、
皐月賞と王道路線に行きたいね」と夢を膨らませる。過去10年の勝ち馬から、6頭のG1馬を輩出する出世レースを圧勝。世代の頂点へ突き進む。
提供:デイリースポーツ