「
有馬記念・G1」(22日、中山)
ファン投票1位の
アーモンドアイが15日、美浦Wで切れ味十分のフットワークを見せた。予定していた
香港Cを熱発で回避し、急きょの
グランプリ参戦となるが、状態面に一点の曇りもなし。史上空前の豪華メンバーを蹴散らし、現役最強牝馬としての力を改めて誇示する構えだ。
派手さこそないものの、目下の状態の良さをアピールするには十分な走りだった。現役最強牝馬
アーモンドアイが、美浦Wで軽快な動きを披露。長めから入念に追われ、6F92秒2-43秒9-14秒5を計時した。馬に活気があり、いつもと変わらない6冠馬の姿。
香港Cを熱発で回避した影響は全く感じられない。
動きを見守った国枝師は「ノーニュース・イズ・
グッドニュースだよ」と笑顔を見せる。“便りがないのはよい便り”。つまりは何も心配することはないということだ。「予定通りの追い切りができたし、体つきもいいね」。形的には緊急参戦だが、暮れを見越し、厩舎で過不足なく仕上げられてきた。
今年のファン投票では唯一、大台を突破する10万9885票で1位を獲得した。師は「ほかの馬にはないものが、この馬にはあるのだろうね」と人気の理由を推し量る。魅了されたのはファンだけではない。「私もそう。勝ちっぷりを見ているとうなるし、すごいと思う」と目を細める。数々の名馬を手掛けてきた名伯楽をして、そう言わしめるものが
アーモンドアイにはある。
決戦まであと6日。「あとは無事に1週間を過ごしてほしいね」と穏やかな笑みを浮かべた。過去63回で、ファン投票1位馬はトップとなる15勝をマーク。ファンの声援をその帆に受け、大一番を鮮やかに締めくくる。
提供:デイリースポーツ