「
朝日杯FS・G1」(15日、阪神)
単勝2・0倍と圧倒的1番人気の
サリオスがデビューから無傷の3連勝。好位から直線で抜け出し、G1初制覇を飾った。2着は2番人気の
タイセイビジョン、3着には14番人気の
グランレイが入った。
完成度の高さが違った。前走のサウジアラビアRCを東京1600メートルの2歳レコードで制した、その力通りに
サリオスが仁川でも圧勝劇を演じた。
ゲートを出るとスッと好位の3番手へ。逃げる
ビアンフェがつくり出す前半3F33秒8の激流を楽々と追走。スムーズに流れに乗って直線半ばで抜け出すと、後続に2馬身半差をつけ、1分33秒0のレースレコードで制した。
見事勝利に導いたムーアは「スタートがすごく良くて、自分から好位につけて無理せず運べた。直線に向いてからはしっかり応えて、よく伸びてくれた。すごく強い勝ち方で、他馬を引き離したイメージだった」と絶賛。調教に乗った感触から「賢くて、体も出来上がっている馬。勝てなかったら残念」と必勝の思いで臨んだ。
堀師は「先頭に立つと後ろの馬を待つというか、騎手の指示を待つというか。もうちょっと自分から行ってくれたら、と思うけど」と厳しい言葉を口にしたが、期待の大きさの裏返し。「2歳のこの時期に、これだけの競馬ができる馬はそうそういない。出会いに感謝しています」と能力の高さを改めて感じていた。
デビューから無傷3連勝でつかんだG1。今後について指揮官は「馬の状態を見極めてオーナーサイドと相談して決めます」と熟考の構え。「僕がファンだったら追い掛け続ける。将来は明るい」と鞍上がほれ込む素質馬は、来年も主役を張り続けることは間違いない。
提供:デイリースポーツ