「
有馬記念・G1」(22日、中山)
ファン投票は堂々の3位。G1で好戦を演じてきた
キセキの勝利を待ち望む声は多い。期待された前走の
凱旋門賞は7着に敗れたものの、今季は
大阪杯と
宝塚記念で連続2着。国内のG1ではしっかりと存在感を示してきた。帰国後の調整は順調そのもの。17年
菊花賞以来となるVへ、視界は良好だ。
日本勢にとって悲劇とも言える今年の
凱旋門賞。7着に敗れた
キセキを担当する清山助手が「馬場に尽きる」と話す通り、総じて敗因は特殊過ぎた馬場に求められるだろう。結果は受け止めつつも、あの一戦は度外視可能。ホームに戻れば、この馬本来の走りが見られるはずだ。
帰国後は、滋賀県の吉澤ステーブルWESTで調整され、レースの1カ月前に帰厩。同助手は「遠征の疲れもなく、順調に来ています。リフレッシュして帰ってきましたし、いい形でレースを迎えられそうです」と体調の良さを伝える。
11日には栗東CWで一杯に追われ、単走で5F64秒7-11秒7を記録。「レース間隔があいているので、しっかり負荷をかけた。G1ですしね」。続いて15日は坂路で4F55秒0-12秒5を馬なりで計時。「それほど時計を出すつもりはなかった。イメージ通り」と、メリハリを利かせた内容で仕上がりは進んでいる。
2番人気の支持を受けた昨年は、直線で失速して5着。レコード決着となった
ジャパンC(2着)の反動などという声もあり、「
ジャパンCの時よりも、もう一段上の状態と思っていましたが、結果が伴わなかった」と唇を噛む。
今季も存在感を示してきた。
大阪杯と
宝塚記念で連続2着。海外遠征も経験。勝利の2文字までは届かなかったものの、心身ともに鍛えられた。「この一年、いい経験を積んできた。それをレースで生かせれば」。昨年のリベンジ、そして久々のVへ。ホームで輝きを取り戻す。
提供:デイリースポーツ