暮れの阪神競馬場で、万感の思いとともにラストランを迎える馬がいる。「阪神C・G2」(21日、阪神)に出走する15年
桜花賞馬
レッツゴードンキだ。
梅田師は「うちにとってはJRAのG1を初めて勝ってくれた馬。2戦目からずっと重賞を使ってきて、
高松宮記念、ヴィクトリアM、
スプリンターズSは4年連続で出走。すごい馬。感謝しかないよね」と活躍をたたえる。
14年秋に厩舎の先輩
アドマイヤラクティが、豪州G1のコーフィールドCを制覇。しかし、直後に挑んだ
メルボルンCでは最下位に終わり、レース後に急性心不全でこの世を去った。落ち込み、暗くなっていた厩舎に、明るい希望の光をともしたのが、翌春にクラシックを制したドンキの存在だった。「本当に勇気づけられた」と最敬礼する。
担当の寺田助手は「大きな故障もなく、楽しい5年間でした。まだ実感はないですが、来週、牧場に帰す時に実感すると思う。まずは無事に帰ってきてほしい。それだけです」と心から願っている。
今後は繁殖入りする予定。レース後には引退式も行われる。全3勝の記録以上に、記憶に残る走りを続けた頑張り屋。その現役最後の姿を、ぜひ目に焼き付けてほしい。(デイリースポーツ・大西修平)
提供:デイリースポーツ