その昔、古馬のトップクラスが
天皇賞・秋→
ジャパンC→
有馬記念と秋のGIを3連戦するのが当たり前だった時代は、ラストレースの
有馬記念は余力の有無が馬券検討の大きな
ファクターだった。しかし今では、ローテーションが多様化し、管理技術も向上したので、出てくるからには万全と判断できる。海外帰りの成績も決して悪くない。
オーストラリア遠征から帰ってきた
リスグラシュー、フランス遠征から帰ってきた
キセキと
フィエールマンに関して、状態面のマイナス要素はほとんどないと考えていいだろう。それよりも
有馬記念に対する適性を純粋に判断したほうがいい。
アーモンドアイは香港遠征回避の原因となった熱発の影響、中山コースへの適性など不透明な部分も多い。ただ、秋1走で臨むローテーションは理想的で、追い切りの動きを見るかぎり状態面の不安はない。そもそも秋緒戦の
天皇賞・秋は体調八分で先を見据えた仕上げだった。前走以上の状態で出てくるのは間違いない。
2014年以降、中山競馬場は馬場の性質が変わり、以前よりも馬場が綺麗に保たれるようになった。そのため、上がりが速くなるケースが増えた。前が止まりづらくなった影響か、
有馬記念は先行馬の流れ込みが増え、
オルフェーヴルや
ゴールドシップのような豪快なマクリは見られなくなっている。
サドラーズウェルズ、ロベルト、リボー系、ドイツ血統といったかつて
有馬記念に強かった重厚な血統よりも、軽い血統にシフトしている印象だ。
ステイゴールドよりも
ディープインパクト、そして
ロードカナロアのようなスピード血統でも配合次第ではこなすだろう。
昨年は雨の影響で、馬場コンディションは稍重。
ブラストワンピースと
レイデオロの差しが決まった。馬場が悪くなると、前が止まって差しやすくなる。今年は当日に一時、雨の予報が出ている。どの程度降るのか現時点では把握しづらいところだが、雨量によっては差し馬の出番もあるだろう。
アーモンドアイは以前とは違い、自在性が出てきたので、先に行くのが有利と見れば先に行き、差し有利と見れば控える戦法に出るだろう。
ルメール騎手にとって難しいレースではない。3歳時に
シンザン記念で稍重をこなしているので、よほど馬場が悪化しない限り、しっかり能力を出し切れるはずだ。
雨が降って有利なのは
サートゥルナーリア、
スワーヴリチャード。不良馬場の
菊花賞を勝った
キセキ、重馬場の
秋華賞で2着となった
リスグラシューも道悪は苦にしない。ローテーション的に最も実績があるのは
菊花賞から直行してきた馬。過去10年間で[4-1-1-5]、
菊花賞勝ち馬に限ると[3-0-1-1]という好成績だ。今年は
ワールドプレミアがこれに当てはまる。2014年以降、
ディープインパクト産駒が2勝しているというデータも追い風だ。
(文=栗山求)
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