「
ホープフルS・G1」(28日、中山)
ラストも矢作厩舎が締めた!1番人気の
コントレイルが横綱相撲で快勝。デビューから無傷の3連勝でG1タイトルをゲットし、来春のクラシックへ大きく視界を広げた。厩舎にとっては先週の
有馬記念(
リスグラシュー)に続く、2週連続G1制覇の快挙となった。2着に3番人気
ヴェルトライゼンデ、3着には2番人気の
ワーケアが入った。
これはスゴい!末恐ろしいほどの強さだ。絶好調厩舎が誇る若きエース・
コントレイルが、ラ
イバルたちに影すら踏ませぬ完勝劇で、来春の主役へと名乗りを上げた。
デビュー戦以来の手綱となった福永は、返し馬で「当時とは違って弾んでいた」と、成長を遂げた若駒との大一番に胸を高鳴らせていた。好発から序盤は前に馬を置く理想的な形。勝負どころの3角過ぎから馬なりで上昇すると、直線は軽く右ステッキを見せただけ。初経験となる中山の急坂も難なくクリアし、後続を寄せ付けなかった。
2歳G1完全制覇を達成した鞍上は「前走(東スポ杯2歳S)とはまるで求められる要素が違ったので、ここで勝てれば大したものだと思っていた。いい瞬発力を持っているし、好位からしのぐ脚も持っている。現状では言うことないね」と絶賛した。
レース前、矢作師は「中山コースは合わない。でも克服してもらわないと困る」と公言していたが、それは求めるモノが大きいからに他ならない。ともに管理した兄姉はダート馬だった。「父がディープになると、こうも違うのか」。生後間もない頃の出会いに、既に感じるモノがあった。ちょうど1年前の育成時代、球節を痛めて半年ほど調整を休むアク
シデントがあったが、大きな夢を追う陣営、そして馬自身にそれを跳ね返す力があった。
今後は
皐月賞(4月19日・中山)へ直行する。昨年の覇者で、
皐月賞馬となった
サートゥルナーリアがたどった道だ。ダービーの勝ち方を知る2人は口をそろえる。「あとは距離。反応が良過ぎてスピードに勝っているだけに、それをどう東京2400メートルで我慢させるか」。それでもトレーナーは信じている。「あと体も15〜20キロ増やしたいね。来年は“今年以上を目指す”のがオレのやり方。ワクワクしながら、頼もしいスタッフとともに頑張っていきたい」。決意も新たに、最高の形で一年を締めくくった。
提供:デイリースポーツ