「AJCC・G2」(26日、中山)
世界最高峰のレースに挑戦した経験を糧にする。昨年は
札幌記念Vを
ステップに
凱旋門賞に挑戦した
ブラストワンピースが、国内復帰戦を迎える。その前走は11着に大敗。「スタートして間もなく手応えがなくなってしまった。それだけ(道悪)馬場の影響が大きかったということ」と大竹師は振り返る。
帰国後は福島県のノーザン
ファーム天栄に放牧へ。「ダメージもそれなりにあって、
有馬記念はパスしました。ただ、牧場ではすぐに乗っていたし、動かしながら回復に努めていた」と説明する。年明けの4日に美浦トレセンに帰厩してからは、10日に美浦Wで初時計(5F67秒5)をマーク。さらに13日に坂路で4F56秒5、16日にはWで6F79秒7-36秒9-12秒6。6Fから併せ馬。テンから勢いよくスピードに乗って、直線は内から一瞬にして抜け出した。迫力あるフォームは好調時と遜色なく、馬体もはち切れんばかり。順調に調整のピッチを上げている。
1週前時点の馬体重は560キロ。「過去最高の馬体重で牧場から戻ってきた。全体的に脂肪はそこまでついていないけど、まだ腹回りに余裕がある」。いつものように指揮官は慎重なトーン。だが、18年
有馬記念を制した底力を信じているからこそ、復帰戦へ向けて状態が上がってくることを信じて疑わない。
「1週前追い切りはモタモタしていたけど、このひと追いで変わってくれれば。この馬の力を出せるように、レースまで持って行きたい」とうなずく。敗戦から立ち直った姿をファンに見せたい-。もう一度世界を目指すためにも、始動戦でつまずくわけにはいかない。
提供:デイリースポーツ