「根岸S・G3」(2日、東京)
初ダートも何のその、芝のG1ホースはやっぱり強かった。3番人気の
モズアスコットが快勝。直線で先に抜け出した1番人気の
コパノキッキングをとらえ、18年
安田記念以来の勝利を飾った。次は
フェブラリーS(23日・東京)へ向かい、その後は海外遠征も視野に入れている。3着には9番人気の
スマートアヴァロンが入った。
指揮官の勇気ある決断が、G1馬を見事な復活Vへ導いた。ダート初参戦の
モズアスコットは別定戦で58キロの斤量を背負い、スタートも出遅れたものの、ポジションを押し上げて中団を確保。直線では鞍上の
ゴーサインに機敏に反応し、力強く伸びると、先に抜け出した
コパノキッキングをとらえた。
18年
安田記念以来の勝利に、関係者の誰もが満面の笑みだった。ルメールは「ゲートの中で座っていいスタートは切れなかったが、すぐにハミを取りに行った」と苦笑いを浮かべながら「この馬で久しぶりに優勝できた。いい追い切りができたので、いい結果が出せた。
安田記念を勝っているし、1600メートルも大丈夫そう」と本番を楽しみにした。
矢作師は「母方がダート血統。
フランケル(産駒)はダートで走らないと言われているけど、そこは心配してなかった。ただ、休み明けで脚元があまり良くなかったので」と一抹の不安はあった様子。しかし、鮮やかな内容に「この状態で強い勝ち方をしてくれた。連闘で(
安田記念)勝って以来、勝ててなかったし、まだ終わってないところを見せてくれた」と胸を張った。
次戦は
フェブラリーSへ。その後は
ドンカスターマイル・豪G1(4月4日・ランドウィック)への参戦を視野に入れている。「ダートだけにこだわらない」と指揮官。“二刀流”を貫き、貪欲に新境地を切り開いていく。
提供:デイリースポーツ