「
小倉大賞典・G3」(23日、小倉)
人馬ともに待ちに待った勝利だ。道中はロスなく後方の内々で脚をためていた4番人気
カデナが、最後の直線で外に持ち出すと一気に突き抜けた。後続に1馬身3/4差をつける快勝で、17年
弥生賞以来となる約3年ぶりのタイトルをゲット。44回目の挑戦でJRA重賞初制覇を決めた鮫島駿の左手が高く上がった。
「いい脚を使ってくれました。チャンスを与えていただいた関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです」。昨年7月27日の小倉1Rで落馬し、左腕3カ所を骨折。翌日の
アイビスSD(新潟)で、1番人気
ライオンボスに騎乗することができなかった。
田辺に乗り代わって勝つシーンを、北九州市内の病院のベッドの上で見つめるしかなかった。そんな苦しい時を乗り越え、デビュー6年目にして初タイトルをつかんだ。この日はオーナーのノースヒルズ・前田幸治代表の71回目の
バースデーでもあった。次走は未定だが、復活した実力馬の今後が楽しみだ。
提供:デイリースポーツ