森泰斗騎手(39)=船橋=が2020年シーズンも
プレゼンスを示している。着実に勝ち星を積み重ねて、南関東のリーディング首位を独走。重賞は1月にデイリー杯
ニューイヤーC(
グリーンロード)を勝利すると、立て続けに翌週の
TCK女王盃(
マドラスチェック)を制覇。2月の
金盃(
サウンドトゥルー)でも勝利を収めて存在感をアピールした。
NAR
グランプリ2019では最優秀勝利回数騎手賞、最優秀賞金収得騎手賞に加えて、自身初めてとなる
ベストフェアプレイ賞を受賞。3部門で栄誉に輝いた。勝負師としての嗅覚、卓越した手綱さばきは一段と磨かれている。
TCK女王盃では
地方競馬のトップジョッキーの矜持を見た。直線ではルメール騎乗の
アンデスクイーンとマッチレースを展開。激しい追い比べを制して、ゴールでは鼻差先着した。レース後は充実感と安ど感の入り交じった表情を浮かべていた。
「一瞬でも気を抜いたらやられそう。いいレースだったと思います。JRAのうまいジョッキーがたくさんいらっしゃってましたが、“負けないぞ”という気持ちを強く持って臨んだ。最高の結果を出すことができて、すごくうれしく思います」
金盃では古豪
サウンドトゥルーの手綱を取り、8馬身差の圧勝劇を披露。「10歳にして本当に偉い馬だなと、感動しました」と真っ先にパートナーの奮闘ぶりをたたえた。自身の活躍ぶりについては「なかなか思うようにいかないことも多いですが、この調子でいけるように、競馬に対して前向きに取り組んでいきたいと思います」。快進撃にも慢心した様子は微塵もなかった。年内に通算3000勝達成を視野に入れる名手から目が離せない。(関東
地方競馬、競輪担当・堀江浩二)
提供:デイリースポーツ