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阪神大賞典・G2」(22日、阪神)
2年5カ月ぶりの勝利を目指す
キセキが、万全の態勢を整えた。先週までのハード追いとは一転、18日の最終追いは栗東CWを単走でソフトに締めた。休養明けでも文句ない仕上がりで、唯一のG1馬が本領発揮といく。
もう攻める必要はない。帰厩後、山のように調教を積んできた
キセキ。最終追いは、これまでのハード追いとは一転し、“静”を貫いた。
栗東CWを単走馬なりで、5F67秒3-37秒9-11秒7をマーク。またがった清山助手は「ソフトに、ソフトに、と意識した。先週、重い馬場を長めから動かして攻め込んだ分、しっかりと体を使えているし、素軽くなっている。これで不安がなくなった」と仕上げに胸を張った。
有馬記念のあとは放牧を挟み、早め入厩でここに備えた。角居師は「牧場から“爪に不安がある”と聞き、では、栗東で調整しましょう、となった」とその理由を説明する。続けて、「きょうの追い切りもダイナ
ミックなフォーム。
キセキの走りができていた。しっかりとつくり上げた」と満足げだ。
菊花賞以来となる長丁場。トレーナーは「最近は体質がしっかりとしてきて、我慢ができている。レースもタメが利いているから上手にこなしてくれるでしょう」と2年5カ月ぶりのVを期待する。
勝ち星からは遠ざかっているが、それでもG1で3度の2着と常にハイレベルな結果を残してきた。「自分のリズムで走れば、いいパフォーマンスを発揮してくれる。勝つことが何よりの良薬。勝てば次にもつながる」と仕上げ人。渇望するのは久々の勝利-、
菊花賞馬の完全復活だ。
提供:デイリースポーツ