「
高松宮記念・G1」(29日、中京)
史上初の無観客G1を制したのは、逃げ粘った9番人気
モズスーパーフレア。2着入線も、1位入線の
クリノガウディーが進路妨害により降着したため、繰り上がりで優勝をさらった。鼻差の2着に2番人気の
グランアレグリア、さらに頭差の3着が4番人気の
ダイアトニック。1番人気の
タワーオブロンドンは12着に終わった。
悲願の重賞初制覇がG1というドラマチックな結末になるはずが、一瞬にして暗転してしまった。
クリノガウディーは3番手のポジションで直線に入り、逃げる
モズスーパーフレアをかわしにかかった。だが、ゴール前で内へモタれる悪癖を見せて、大きく内によれる。1位で入線したものの、長い審議の結果、
ダイアトニック、
モズスーパーフレアの進路を妨害したとして4着降着という非情の
ジャッジが下された。
レース後、検量室から出てきた和田の表情は青ざめていた。「懸念をしていましたが、最後に左にモタれてしまいました。僕の頼りなさで迷惑をかけてすいません」と肩を落としてうなだれた。
藤沢則師にとっても念願のJRA・G1初勝利かと思われたが、4度目となる1位入線馬の降着処分で天国から地獄。「少しよれてしまいましたね。力を見せることはできましたが…」と、さすがに言葉少なだった。
提供:デイリースポーツ