13日、サウジアラビア・ジョッキークラブ(JCSA)は、2月29日にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたサウジCの1位入線馬に対する調査についての発表を行った。1位入線馬
マキシマムセキュリティの調教師であるJ.サービス師は、3月9日競走馬のドーピングを組織的に行っていたとして他の26人とともに米連邦検察に訴追されており、この件に伴いJCSAは独自の調査を実施。それが完了するまではすべての賞金の支払いを保留すると発表した。
この発表に伴い、前日の国際騎手招待競走「STCインターナショナル・ジョッキーズ・チャレンジ」についても結果の変更が発表された。第2戦でM.スミス騎手騎乗で1位入線となったサンハット(牝5、沙・B.アルシュバイエ厩舎)のレース後の尿サンプルから、禁止薬物
コバルトがIFHAの国際許容値を超えて検出されたため失格となった。
これにより、第2戦の勝ち馬はフランスの女性騎手
M.ミシェル騎手騎乗のセイフアルシャルク(牡5、沙・B.アルモウザ厩舎)となり、3位入線だったスイスの女性騎手S.ヴォークト騎手騎乗のローレンス(セ8、沙・F.
アルガリーバン厩舎)が2着に繰り上がった。
この結果、スミス騎手の33ポイントから15ポイントが減点されて18ポイントとなって優勝から3位に、2位だったヴォークト騎手に3ポイントが加算されて32ポイントとなり優勝。3位タイだったミシェル騎手に5ポイントが加算されて20ポイントとなって単独2位となった。ニュージーランドの女性騎手L.オールプレス騎手とイ
タリアのL.デットーリ騎手が15ポイントで4位。
【
ミカエル・ミシェル騎手】
「これは私にとって本当に
ビッグサプライズです。こんなことが起こるなんて、信じられません。とても幸せですが、一方で、ちょっと微妙な気持ちが残ります。失格した側の立場がありますので、複雑です。私がとても尊敬しているマイク・スミス騎手がガッカリされていることを思うと…。
こういう(繰り上がりの)勝利は初めての経験です。素直に喜んでいいのか、とても不思議な気分ですね」
(取材:高橋正和、編集:netkeiba)