ラストイヤーでダービーへ-。来年2月で定年を迎える西浦勝一調教師(69)=栗東=が、
メイショウボサツで
青葉賞に参戦。大
寒桜賞Vの余勢を駆って、重賞初制覇&東上切符獲得を狙う。
トレーナーとして、
テイエムオーシャンと
カワカミプリンセスで牝馬三冠を手にしたが、ダービーは未出走。「僕自身も意外でした」と苦笑いを浮かべる。騎手としては、88年
ヤエノムテキ(4着)で参戦。「あの馬には距離が長かった。でも、ダービー独特の雰囲気は言葉にできない。実際の現場で感じてみないと分からないよ」としみじみ振り返る。
ホースマンとして、ダービーに懸ける思いは変わらない。「ジョッキーになったときから“乗りたい、使いたい、勝ちたい”と思っていた」。このラストチャンス、是が非でもモノにしたい。
期待を寄せる
メイショウボサツの長所は「折り合いがつくし、自分のペースで走れたら長くいい脚を使えるところ」。最終追い切りの動きも上々。「いいよ。落ち着いていて、動きはさらに良くなっている」と力強くうなずいた。左回りは〈2100〉と巧者。「18分の1に入ればチャンスはあるのだから。何とか権利を獲りたい」。夢の舞台へ、名伯楽が静かに闘志を燃やしている。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ