「天皇賞(春)・G1」(3日、京都)
メンバー唯一の牝馬
メロディーレーンが、伝統の一戦で存在感をアピールする。小さな馬体に宿る無尽蔵のスタミナが武器。67年ぶりの牝馬Vを目指し、若武者・岩田望の手綱で過酷なマラソンレースを走り抜く。
牝馬による
天皇賞・春制覇は、1953年のレダのみ。67年ぶり2頭目となる長距離女王を目指して、紅一点
メロディーレーンが快挙に挑む。
昨年9月の1勝クラスを、JRA最少体重優勝記録となる338キロでクリア。現在、収得賞金900万円で2勝クラスながら、芝の長距離重賞でも活躍している。昨年の
菊花賞では強豪牡馬に
アタック。出走馬中最速タイの上がりを記録して、0秒4差の5着に食い込み、スタンドを沸かせた。森田師は「長い距離で最後まで伸びていますからね。呼吸、循環器系の機能が優れていて、息が上がりませんからね。感心します」と目尻を下げる。体は小さくとも、ステイヤーとして非凡な資質を備えている。
前回の
阪神大賞典は、スムーズさを欠くシーンがあっての5着。悔しい結果にはなったものの、力は示したとも言える。「ケアをしながら毎回、調教でしっかりと追っています。小柄だからといって、追い切りを軽くすることはありません。完歩が大きくて、体が柔らかいですからね」。攻めの姿勢で向き合ってきたことを強調した指揮官。そのタクトに応える
メロディーレーン。史上最年少Vが懸かる19歳岩田望を背に、全力で淀の2マイルを走破するのみだ。
提供:デイリースポーツ