4歳以上の古馬が3200mを舞台にスタミナと底力を競うレースで、長い伝統と格式を誇る。かつては1度勝利すると出走権を奪われるといった時代もあったが、現代ではある意味、特殊な距離で行われるという性格上、リピーターが多いレースだ。過去10年で連覇が2頭。18年
レインボーラインはこのレースを最後に引退したが、2015年の
ゴールドシップも
菊花賞の優勝馬で、12年に14番人気で勝利した
ビートブラックも
菊花賞3着と京都競馬場の長距離レースに実績があった。
◎
フィエールマンは昨年の優勝馬。母系に重厚な欧州スタミナ血統を持つ
ディープインパクト産駒で、母も仏国芝2400mの重賞勝ち馬。その血統イメージ通りに長い距離で実績を積み上げてきた。今回は昨年の
有馬記念以来の出走となるが、もともとレース間隔を空けながら実績を積み上げてきた馬。ディフェンディングチャンピオンとして恥ずかしい競馬はできない。
瞬発力勝負になれば○
ミッキースワローも侮れない。今年初戦のアメリカジョッキークラブCは故障した馬の影響を受けてリズムを崩しながらも4着。
日経賞は外にもたれながらも3つめの重賞タイトルを手中にした。いまだGI級かどうかは判断に迷うところだが、祖母は1994年の
桜花賞2着
ツィンクルブライドという血統。GIタイトルを持つ馬が2頭という今年のメンバーなら、その実績は上位だ。
上昇著しいのは▲
モズベッロだ。準オープンの身で挑んだ
日経新春杯に勝ち、
日経賞は最後の直線で不利を受けながらも2着。GI競走挑戦は今回が初めてだが、もたれるところがあるので、この好枠をいかしたいところだ。
スタミナ勝負に強い△
ユーキャンスマイルは
父キングカメハメハ、母の
父ダンスインザダークという血統。5歳で素質を開花させた
ラブリーデイと同じだ。17年の
菊花賞馬△
キセキは、その
菊花賞以来となる京都競馬場。18年の
菊花賞で
フィエールマンとハナ差の勝負をした△
エタリオウとともに復活を期待したい。