重賞レースが目白押しの
ゴールデンウィーク。5月4日には名古屋11Rで
かきつばた記念(JpnIII)が行われる。1周1100mの小回りコースで、直線は194mと日本最短。そこに今年は
JRAから5頭、浦和1頭、兵庫1頭の計12頭が揃った。
中心は「ダートではまだ底を見せていない」と
幸英明騎手が話す
ラプタスだろう。前走・
黒船賞(JpnIII)では楽にハナを奪って、直線でもスピードが衰えず完勝。逃げて上り3F2位をマークしては、後続馬は届かない。2走前は8着に敗れたが、スタート直後に
バランスを崩したことが影響したと思われる。ダート転向後は4連勝→8着→
黒船賞勝利。そのすべてで逃げるか馬群の外を回っており、揉まれたり砂を被った経験がない。今回は最内枠に
リアンヴェリテがいて、ハナを奪うのはそちらだと思われるだけに、その点がやや気になるが、真ん中の7番枠。2番手外を取るなど、外から被されなければ問題ないだろう。
相手筆頭は
ノボバカラ。3走前の昨年末・
兵庫ゴールドトロフィー(JpnIII)ではスタート直後に前付けしたい馬が殺到し、ややリズムを欠いたようにも見えるが、それでも勝ち馬から約1馬身半差の4着だった。前走の
東京スプリント(JpnIII)は外々を回らされての7着。ここは再び上位争いに加わるだろう。
アディラートは昨秋、グリーンチャンネルC(L)で勝利。今回が初の地方コースとなるが、前走は小回りの福島コースで3着に粘っており、こなせそう。
ラブカンプーは初ダートとなるが、名古屋の砂は
地方競馬の中でも軽い部類のため、そういう点ではアリだろう。
地方馬筆頭は
ドリームドルチェ(浦和)。ダート
グレードレースは元々、
JRA馬と地方馬で馬群が分かれやすいが、今回はさらに
JRA馬に逃げ・先行馬が多く、ペースがやや速くなることも考えられる。そうなった場合、前走の重賞・
東海桜花賞のように末脚を伸ばして上位に食い込む可能性もある。
重賞7勝の
マイタイザン(兵庫)はずっと中距離を使われてきて、昨春の
名古屋大賞典(JpnIII、1900m)で4着の実績。ただ、陣営は以前から「1400mも合いそう」と考えており、2走前に久しぶりに1400m戦を走ると、園田1400mのレコードを16年ぶりに更新した。前走・
東海桜花賞は意識的に控える競馬を試みて2着。このメンバーでどれだけやれるか。
かきつばた記念は5月4日名古屋11R、16時25分発走予定。
(文=大恵陽子)