「NHKマイルC・G1」(10日、東京)
史上3頭目となる無敗戴冠を狙う
サトノインプレッサが6日、栗東坂路で最終リハを行った。4F53秒9と目立つ時計ではなかったが、併せた僚馬に必死に食らいつく姿を確認し、矢作師も納得の表情を見せた。デビューから無傷の3連勝。
父ディープインパクト×
母サプレザという良血馬が、4連勝で3歳マイル王の座へ駆け上がる。
98年
エルコンドルパサー、12年
カレンブラックヒルに続く、無敗の3歳マイル王を目指す
サトノインプレッサは栗東坂路で最終リハ。
キングダムウイナー(3歳未勝利)との併せ馬でパワフルな動きをアピールした。
僚馬を1馬身半追う形でスタート。先週の併せ馬でも遅れたように、「坂路では動かないタイプ」と矢作師。それでも懸命に相手に食らいつき、最後までしぶとく脚を伸ばした。4F53秒9-39秒3-12秒6。攻め駆けしない馬がG1を目前にしたこの日、気合で併入に持ち込んだ。
「指示通りの追い切りができました。先週は遅れましたが、負荷をかけるという目的は果たせた。今週も見栄えは良くないけれど、心配はしていません」と指揮官。予定のメニューを消化して納得の表情を見せた。
ここまで新馬戦-
こぶし賞-
毎日杯と無傷の3連勝。非凡な素質は自他共に認めるところだが、決して順調な道のりではなかった。「前走後、在厩調整だったのは右前脚のソエの治癒に時間を要したから。それで
皐月賞は無理と判断しました」とトレーナー。
毎日杯を使ったあと、立ち上げまでに充てた時間は2週間。師の綿密な計算が実を結んだからこそ、ここへ万全の態勢で挑むことができる。
「母の
サプレザがマイルCS(09〜11年)に出走していたのでなじみもあったし、当歳時に牧場で見て非常にいい馬だと思った。いつか(母がG1・3勝と活躍した)ニューマーケットに持って行きたいと思って育てている」と師は待望のG1を前に強い意気込みを見せた。
長距離輸送、多頭数、左回りと初物がズラリ。さらにはゲート難と、クリアすべき課題は多い。前走に続き手綱を取る
武豊も「そのあたりが鍵になりますね」としながらも、「良血馬らしく非常にいい走りを見せる馬」と素質を高く評価する。
無敗で挑む3歳マイル王への道。「課題を乗り越えてくれるだけの夢を持たせてくれる」。矢作師がほれ込む
ディープインパクト産駒が、新緑の府中でも最高のパフォーマンスを披露する。
提供:デイリースポーツ