「
ヴィクトリアマイル・G1」(17日、東京)
勢いは本物だ。目下、重賞3連勝中の
サウンドキアラが13日、栗東坂路で最終リハを敢行。コンビ相性抜群の松山を背に、軽快なリズムを刻んだ。格上挑戦した19年7着から一年の時を経て、今がまさに充実期。初対決となる“同期の女王”を撃破して、一気に頂点まで駆け上がる。
騎乗すれば4戦4勝と負け知らずの松山を背に、息の合った心地良いハーモニーを奏でた。20年に入って重賞3連勝中の
サウンドキアラが、栗東坂路で4F51秒6-37秒7-12秒3の好タイムをマーク。追えば追うだけ伸びそうな推進力あふれるフットワークに、鞍上はこぼれんばかりの笑みを浮かべた。
1週前の段階では切れ味がもうひとつ。鞍上も「少し太いかも」と首をひねっていたが、見事にガラリ一変。「いい動きでした。最後はまだ余力がありましたし、全体的な時計も申し分ありません。前走もすごくいい状態でしたが、それをしっかりとキープできていますね」と状態の良さに太鼓判を押した。
松山自身も1週前の時点では、まだ落馬骨折の影響もあって調教騎乗の頭数をセーブしていた。それでも、復帰した先週にいきなり4勝と目覚ましい活躍。「心配をお掛けしましたが、もうすっかり良くなりました」と完全復活を宣言した。
19年は1000万(現2勝クラス)を勝ち上がったばかりで、G1どころか重賞に出走するのも初めてだった。15番人気という低評価も当然。それでも、7着と健闘してみせた。その後、経験を積んで、一戦ごとに
パワーアップ。「もともといい馬でしたが、力強くなっていますし、だんだんと集中力が増している印象ですね」と主戦は心身の成長ぶりに目を細めた。
春の古馬牝馬による頂上決戦とあって、強敵がズラリと顔をそろえたが、松山に気後れする様子は見られない。「自在性があって、どこからでも競馬ができるのが強み。自分の競馬をして、しっかりといい結果を出したい」。立ち回りのうまさと3連勝の勢いで、打倒
アーモンドアイを果たしてみせる。
提供:デイリースポーツ