マイルは他の路線からの参入が比較的容易なカテゴリーであること、そして近い時期に適当な古馬の大レースが少ないことなどが関係し、
安田記念はバラエティ豊かなメンバー構成になる年が多い。特に今年は海外遠征中止の影響を受けた馬の参戦もあって、例年以上に豪華な顔ぶれとなった。
1.偶数馬番
昨年は5番の
インディチャンプが制したが、奇数馬番に入った馬が勝ったのは9年ぶりだった。全体で見ても、過去10年で偶数馬番だった馬は[8-6-7-62]で複勝率25.3%と優秀なのに対し、奇数馬番だった馬は[2-4-3-76]で複勝率10.6%。
2.スピードレースで流れに乗れるか
過去10年中8年は1分32秒0以下の勝ち時計で決着している(例外は不良馬場の14年とスローペースの16年)。高速決着となる以上、勝ち負けするためにはレースの流れに乗れるスピードが必須となる。よって、一気の距離短縮となる馬は苦戦しがちで、過去10年、前走で2000m以上の距離を使われていた馬は[0-1-2-17]と勝ち切れていない。
3.非サンデー系の台頭
過去10年で馬券になった延べ30頭の内、父が
サンデーサイレンス系だった馬は11頭。これは
マイルCSの19頭、
ヴィクトリアマイル(今年含む)の20頭と比べて少ない数字だ。マイルGIの中では、非サンデー系の馬が台頭しやすいレース。
ノームコアは前走の
ヴィクトリアマイルで3着。連覇とはいかなかったが、
高松宮記念の大敗からきっちり立て直され、東京マイルへの適性と地力を見せた内容だった。再度この得意条件なら、牡馬の強敵らが相手に加わっても互角以上の走りが期待できるだろう。
もちろん、
アーモンドアイからも目は離せない。
ヴィクトリアマイルはゴール前流しながら1分30秒6をマークする規格外の走りを見せた。追走力、末脚共に超一流であり、今回も崩れるとは考えにくい。