「
宝塚記念・G1」(28日、阪神)
先週の
函館スプリントSを勝ち、一層波に乗る
武豊騎手(51)=栗東・フリー。
グランプリでは
キセキとのコンビで挑み、上半期を締めくくる。もどかしいレースが続く相棒だが、名手の好リードで久々のVをモノにするか。
気温の上昇に負けじと、名手も
ヒートアップする。先週の
函館スプリントSを
ダイアトニックで制し、夏シーズン好スタートを決めた
武豊。「土日のメインを勝って、新馬戦も勝てた。
函館スプリントSは1番人気のテン乗りで結果を出したい気持ちが強かった」と満足そう。
また、レース翌日は湯の川の海岸で清掃ボランティアを行い、「気候も良くて気持ちが良かった。開催は地域の方の理解がなければできないことだから」と、コ
ロナ禍にありながら函館競馬が無事に行われていることに感謝する。
自身は今夏も北へ、南へと大忙し。「今年は海外に行けないからね。国内であっちこっちに行くよ」というわけで、今週土日は阪神で騎乗。上半期の
グランプリでコンビを組むのは昨年2着馬
キセキだ。
18年
ジャパンCではレコード駆けの
アーモンドアイに屈し、19年
大阪杯も首差で敗れるなど、G1では3度の2着がありながら、17年
菊花賞を最後に2年8カ月も勝てていない。
初コンビは前走の
天皇賞・春。ゲート再審査明けで、注目されたスタートをうまく決めるあたりはさすが。ただ、スタンド前で抑え切れずハナに立ち、6着に敗れた。「折り合いを欠いた。でも、止まってはいない」と振り返る。
今回は条件も変わる。「折り合いを考えると3200メートルよりも2200メートルの方がいい」。そう言って距離短縮を歓迎するが、ゲートには「難しい面を持っていて危うさもある。安心できない」と気を引き締める。「
キセキは人気のある馬。喜んでもらえる競馬を」と、託された相棒の復活に向けて力を込めた。(デイリースポーツ・井上達也)
提供:デイリースポーツ