「
宝塚記念・G1」(28日、阪神)
上半期最後のひのき舞台で、
トップスターに輝いたのは2番人気の
クロノジェネシス。レース史上最大となる6馬身差の圧勝劇で、G1馬8頭が顔をそろえた豪華な一番を締めくくった。2着は6番人気の
キセキ、3着は12番人気の
モズベッロ。1番人気の
サートゥルナーリアは4着に敗れた。
3コーナーからじわりと進出して直線勝負へ。勝ち馬に力差を見せつけられながらも、
キセキがしぶとく伸びて2着に入った。復活の手応えを感じさせた銀メダルだ。
道中は中団よりやや後ろでじっくりと構えた。「折り合いはついていたし、道中もいい感じ。勝ちパターンに持ち込めたけれど、相手が強かったですね。でも、久々にこの馬らしいレースはできましたね」。
武豊の表情に曇りはない。思い通りの競馬はできた。
昨年の
大阪杯、
宝塚記念での連続2着後、長いトンネルに迷い込んだ。前走の
天皇賞・春も、やや折り合いの難しさを見せて直線失速の6着。上半期の総決算での好走に、角居師は「雨も良かったですが、掛かることなく上手に競馬をしてくれた。体も絞れていて状態も良かった」と満足げに振り返り、「今後へのきっかけはできた」と結んだ。完全復活への道筋をつかんだ6歳馬は、実りの秋に備えてしばしの充電に入る。
提供:デイリースポーツ