「
ラジオNIKKEI賞・G3」(5日、福島)
思い出の地に戻ってきた。19年の
ラジオNIKKEI賞当日に、同じ福島でデビュー勝ちした
コンドゥクシオンが、1年後にそのレースに挑む。前走の
青葉賞こそ大敗したものの、舞台適性は既に証明済み。重、不良馬場で2戦2勝の道悪巧者。梅雨の時季だけに、中舘師もタフな決戦に勝機を見いだしている。
コンドゥクシオンがデビュー勝ちの舞台で重賞タイトルを狙う。前走の
青葉賞は大外枠から先行するも、力尽きて12着。中舘師は「距離は長かった。枠も外だったし、メンバーも強くて展開もキツかった」と敗因はつかめている。実績を残すコースに変わり、「平たんの方がいい。距離も千八から二千くらいが合っている」と反撃のシーンを描く。
中間は福島県ノーザン
ファーム天栄へのリフレッシュ放牧を経て、ここを目標に帰厩した。1週前の6月25日には美浦Wでビッシリと追われて5F69秒1-38秒8-13秒0。併せ馬で遅れはしたが、もともと攻め駆けしないタイプだけに心配無用。「状態はいい。いつも以上に順調で、思い通りのケイコができている」と指揮官も好感触。出来は確実に上昇している。
ここまで挙げた2勝は重、不良馬場でのもの。渋った馬場で無類の強さを誇る道悪巧者に、トレーナーは「
ダイワメジャー産駒で
パワーがある。道悪が上手なところは他馬と比べて突出しているよね。タフな勝負になれば出番も」とイメージを膨らませる。今はまさに梅雨。週末までの天気次第ではさらにチャンスが広がる。
「昨年の今頃と比べると、体もしっかりして、精神的にも大人になった。強い馬はいるけど、ここでどれくらいやれるか楽しみ」。デビューの地で、成長を示す時がやってきた。
提供:デイリースポーツ