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ラジオNIKKEI賞・G3」(5日、福島)
みちのくの地でも、鮮やかな逃走劇が決まった。8番人気の伏兵
バビットが最内枠から問答無用の逃げ。団野の落馬負傷で急きょの代打騎乗となったベテラン・内田博が能力を全開させた。
連勝中と勢いに乗って挑んだ初の重賞舞台。「“番手でも”と言われていたけど、スタートが速かったからね。何も下げることはないと思って、リズム良く行こうと」。この好判断が勝利を呼び込んだ。
前走で逃げていた馬が6頭というメンバー構成。激流まで予想されたが、ベテランの絶妙なペース配分にラ
イバル勢はなすすべもなかった。「4コーナーの手応えも良かったし、直線も加速してくれた」。最速上がりのおまけ付きで、最後は5馬身差の圧勝だった。
普段の調教でも馬っ気を出すなど、まだ粗削りな面を残すが、「中身が入ってきましたね」と浜田師は成長ぶりに目を細める。自身2年ぶり2度目の重賞Vには、「ビックリです。4角の手応えを見て、“アレッ!?これいけるんちゃうか”ってね」と目を丸くした。
「ジョッキーが“スタミナもあるし、距離を延ばしても”と言ってくれたので」と指揮官。秋には、クラシック最終戦の
菊花賞(10月25日・京都)挑戦が視野に入ってきた。
提供:デイリースポーツ